Ⅰコリント14:1~5

愛を追い求めなさい。また、霊の賜物を、ことに預言することを、熱心に求めなさい・・・預言をする者は、人に語ってその徳を高め、彼を励まし、慰めるのである。 (1~3)

 パウロはいつまでも残る信仰・希望・愛の中で最も大いなるもの、愛を追い求めるようにと勧めます。そして、この十四章では異言の賜物について特に多くを語ります。それは異言の賜物についてコリント教会では大きな混乱が起きていたからです。異言とは、霊の言葉、御使の言葉とも呼ばれていますが、使徒行伝の時代、聖霊に満たされた人たちはしばしば異言を語りました。それは時に、本人も意識しない中で、自分の意思とは関係なく、多くの場合、自分にも周りの人にも分からない言葉を語ったのです。今も、異言での祈りだとか賛美をすることが聖霊に満たされたしるしだと考える人たちがいます。
 ただパウロは異言もひとつの賜物であって、すべての人に与えられるものではないこと、またそれは、第一に求めるべき賜物ではないことを指摘します。パウロはむしろ、預言の賜物、今で言うと、神の言葉を語る説教の賜物を求めるようにと言います。それはその賜物が人の特を高め、人を励まし、慰めることにつながるからです。