Ⅰコリント5:1~8

あなたがたは、少しのパン種が粉のかたまり全体をふくらませることを、知らないのか。新しい粉のかたまりになるために、古いパン種を取り除きなさい。(6~7)

 コリント教会は教会の中に分裂を抱えていただけでなく、教会の中に不品行が入り込み、性的に乱れた生活をしていた人たちがいました。パウロはそのような罪に対して非常に厳しい目を向けています。そのような罪や汚れをそのままにしていたらきっと教会全体が腐ってしまいます。
 パン種とはイースト菌のことです。イースト菌はパンをふくらませおいしいパンを生み出すのですが、同時に、イースト菌の入ったパン生地は保存は難しくなります。イスラエルにおいては、過越の祭の時には種入れぬパンの祭と言って、家の中からイースト菌を取り除く一週間を過ごしました。それは出エジプトの時のことを思い起こすと共に、自分たちの中から汚れを取り除くという意味がありました。ちょうどパン種が少量でも粉全体をふくらませるように、罪や汚れをそのままにしておくと、その人の生涯、また教会全体に影響を及ぼしてしまう・・・パウロはそのことを危惧していました。