ローマ16:1~2

ケンクレヤにある教会の執事、わたしたちの姉妹フィベを、あなたがたに紹介する。・・・彼女は多くの人の援助者であり、またわたし自身の援助者でもあった。(1~2)

 十六章は挨拶であり、またパウロの祈りです。パウロはこのところを一人の女性を紹介することで始めます。ケンクレア教会の執事である姉妹フィベです。ケンクレアはコリントの近くの町で、パウロはこのフィベにローマにいる信徒たちに宛てたこの手紙を託したのだろうと言われています。ローマの多くのキリスト者たちにとっては初対面であったフィベを、パウロはまず紹介するのです。フィベはパウロを援助し、支えてくれた女性であると共に、多くの人たちが彼女によって助けられました。この「援助」という言葉が具体的に何を意味していたかは不明です。おそらく経済的な援助や、生活のための様々なサポートをしてくれたのでしょう。いつの時代でも、このような「援助」の働きを担いながら、教会を支え、キリスト者を支える人たちがいます。
 ただ同時に、パウロは、ローマという慣れない土地でフィベが困ってしまうことがないように、フィベのために助けを求めたのでした。