ローマ14:1~12

わたしたちは、生きるのも主のために生き、死ぬのも主のために死ぬ。だから、生きるにしても死ぬにしても、わたしたちは主のものなのである。(8)

 ここで、パウロは「信仰の弱い者を受けいれなさい」と語ります。ここでパウロが語る「信仰の弱い者」とは、偶像にささげられた肉を食べることに躊躇する人たちのことでした。この当時、市場で売られている肉は、一旦偶像の宮に献げられて、そこで祈祷を受けてから市場に並べられていました。そのような肉を食べることに、キリスト者の間でも意見の差がありました。パウロは、もともと基本、偶像などないのだから、気にしないで食べたらよいという立場です。しかし、その肉が偶像の宮に一度ささげられたということから、良心の痛みを感じる人たちもいたのです。そのような人たちは、基本野菜だけを食べました。パウロは自分の見解がどんなに神学的に正しかったとしても、自分と違う考え方をする人たちを裁いたり、軽んじたりしないと言います。彼らもまた主のしもべだからです。自分も彼らも、主のものとして、主のために生き、主のために死ぬのです。