使徒行伝28:1~10

そのとき、パウロはひとかかえの柴をたばねて火にくべたところ・・・(3)

 パウロのアドバイスに従わなかったために舟が遭難して大変な目にあった一行でしたが、パウロの祈りと励ましの中にあって、舟に乗っていた二百七十六人が全員無事にマルタという小島に上陸して助かったのでした。もしパウロがいなかったら、その舟に乗っていた人たちは全員命を落としていたかもしれません。その意味で、パウロはそこにいたすべての人々の命の恩人であり、ヒーローでもありました。
 しかし、上陸したパウロは雨や寒さの中、柴をかかえて火にくべていたのでした。全く偉ぶることなく、しもべとして仕えているパウロの姿をここに見ることができます。
 また、その島の首長ポプリオの父親が赤痢で熱を出して床についていました。誰も病気を恐れて近づこうとはしなかったことでしょう。しかし、パウロはその人のところに入っていって、その人に手を置いていやしてあげたのでした。どこにいてもしもべとして生きるパウロたちは多くの尊敬を勝ち得たのでした。