使徒行伝15:1~5

ピニケ、サマリヤをとおって、道すがら、異邦人たちの改宗の模様をくわしく説明し、すべての兄弟たちを大いに喜ばせた。エルサレムに着くと、・・・神が彼らと共にいてなされたことを、ことごとく報告した。(3~4)

  この使徒行伝十五章は教会の歴史の中でもとても重要な箇所です。ここには「エルサレム会議」と言われる最初の教会会議のことについて記されています。時は紀元50年、教会がその歩みを始めてから20年がたっていました。そしてまた、それはパウロがその第1回伝道旅行を終えてほどない頃でした。パウロやバルナバの異邦人伝道に伴って顕在化してきた問題が提起されたのです。それは人は、主イエスを信じるだけで救われるのか、という問題でした。それに疑問を投げかける人たちは、主イエスを信じるだけでなく、割礼を受け、律法を守るべきだ、と主張したのです。それは、異邦人が主イエスを信じて救われるという時に、ユダヤ教への改宗を必要とするかという問いであり、ユダヤ教とキリスト教の関係を明確にしていく問いでもあったのです。
  パウロやバルナバたちがエルサレムに上り、使徒たち、長老たちと大切な会議をしました。教会はひとつになってこの問いに向き合おうとしていました。