使徒行伝9:1~9

突然、天から光がさして、彼をめぐり照した。彼は地に倒れたが、その時「サウロ、サウロ、なぜわたしを迫害するのか」「主よ、あなたは、どなたですか」「わたしは、あなたが迫害しているイエスである・・・」(3~5)

 ステパノの殉教の後に起こった迫害で、その急先鋒になったのがサウロでした。サウロもまたステパノと同じように、ギリシャ語を話せるユダヤ人であり、エルサレムから離れた地タルソで生まれた人でした。それだけに彼は余計にステパノを許せなかったのかもしれません。
 彼は遠い隣の国にまでも出張するようにして、主イエスを信じる人たちを捕らえようとしました。しかし、そのダマスコへの途上で、彼は復活の主イエスの呼びかけを聞きます。「サウロ、サウロ、なぜわたしを迫害するのか」。もちろん、サウロは主イエスを迫害した覚えはありません。教会を迫害していたのです。けれどもこの呼びかけは、主イエスが今も生きておられること、また主イエスと教会の間に命のつながりがあること、教会で語られていたメッセージこそが真実だったということを彼に悟らせたのでした。彼の価値観が100%入れ替わっていく大きな出来事でした。