ユダヤ人のサンヒドリン(宗教議会・いわゆる「七十人議会」)において、訴えに対する弁明を許されたステパノは口を開いて語り出します。ステパノはここで自分が危害を加えられないために命乞いをしているのではありません。自分が聞いて信じた主イエスの福音のエッセンスをここで大胆に語るのです。
そもそもの始まりはアブラハムでした。彼がまだメソポタミヤにいたときに、栄光の神が彼にご自身をあらわして、御言を語られました。アブラハムは主の言葉に従って、メソポタミヤを出るのですが、その後、カラン(ハラン)にとどまっていたアブラハムに主は再び語りかけて、イスラエルの地に導かれたのでした。アブラハムが神に導かれて来た時には、まだ彼は少しの土地も持っていませんでした。まだ神殿もない時に、主はアブラハムと契約を結ばれました。主はどこにおいても私たちに語られます。主は全地の主だからです。