使徒行伝4:1~12

この人による以外に救はない。わたしたちを救いうる名は、これを別にしては、天下のだれにも与えられていないからである。(3)

 弟子たちに対して最初の迫害を加えたのは、サドカイ人たちでした。サドカイ人はその当時のレビ人や祭司たちを中心にしたグループで、当時の神殿の管理や神殿礼拝の秩序を守る仕事をしていました。彼らは、ローマの支配下にあっても特権を認められ、現状に満足していました。ですからサドカイ人たちは霊だとか天使だとか死後の世界だとか復活だとかには興味がなく、信じていませんでした。あくまでも現世的で、この世的な人たちです。
 彼らは主イエスの弟子たちが神殿で集まりを持ち、ローマの法律で反逆罪として十字架刑になった主イエスがメシヤだと主張するのにいただちを感じました。弟子たちは彼らにとって非常に危険な存在でした。また弟子たちが、主イエスの死の責任を自分たちに負わせようとしていると反発していました。
 弟子たちを糾弾し、黙らせようとする大祭司たちの前で、ペテロたちは「この方による以外に救いはない」と宣言します。この方にこそ救いがあるのです。